ぽっと出の新人……
耳にしたことはあるけれど、自分の口から発したことのない言葉。
あなたは今まで生きてきて、「ぽっと出の新人」という言葉を口にしたことはありますか?
今回は「ぽっと出」についてのお話しです。
ぽっと=田舎!
ふと、ぽっと出の新人という言葉が頭に浮かびました。
ぽっと出るって、どういう意味なんだろう?
そこで、まずは基本の意味を調べてみると、なんともあっさり疑問は解消してしまったのです。
ぽっと‐で【ぽっと出】
田舎から初めて都会へ出て来たこと。また、その人。「―の若者」
goo辞書
なんと、「ぽっと」は田舎という意味があったんですね!
現在では、田舎から出てきたという意味合いよりも、突然現れる・出てくるというイメージですよね。
「ぽっ」は擬音だと思っていました
「ぽっと出の新人が偉そうに!!」
なんてセリフは芸能界を舞台にした昼ドラや、夜の蝶の世界を描いた漫画なんかに欠かせないセリフです。
私はずっと「ぽっ」っていうのは嫌みのこもった擬音というかオノマトペだと思っていました。
「ぱっと出」だと、パッと咲いた一輪の花のように華々しさやいい感じのイメージがついてしまいます。
「ぴっと出」だと、なんだか語感が間抜けな上にイメージが湧きません。
「ぷっと出」は、あきらからに放屁と関連した印象で悪意があからさま。
「ぺっと出」も、痰を吐く汚らしい雰囲気を醸し出してしまいます。
そうなると。「ぽっと出」って少し可愛らしい印象を持たせつつ、しっかり見下してる感が伝わって、うまいなーーーーーーと思っていたのですが。
見当違いの思い込みだったようです。
「ぽっと出」の類語は?
類語国語辞典(角川学芸出版)によると、「ぽっと出」は「住民」というカテゴリに分類されています。
住民―その地域に住んでいる人 の類語は
住人、住民、市民、町民、村民、島民、県人、土地っ子、江戸っ子、贅六、田舎者、田舎っぺ、ぽっと出、山出し、山育ち、里人、郷党、都人士、原住民、土人、土民
となっています。
一番近い意味としては、「山出し」みたいですね。
やま‐だし【山出し】1 山から材木・薪・炭などを運び出すこと。また、その運び出したものや運び出す人足。
2 田舎の出身であること。田舎から出てきたままで洗練されていないようす。「―の田舎者」
デジタル大辞泉
どうやら「ぽっと出の新人」という時には、「田舎者のくせに!」という侮辱の感情が存分にこめられているようです。
どちらかというと「急に出てきて偉そうに」というイメージで使っていましたが、やはり言葉の意味は奥深いもの。勉強になりました。
うっすらとバカにしているような言葉ですから、取り扱い注意ですね。
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ここまで読んでいただきありがとうございます!
それでは、また。泥ぬマコでしたー。