あの時の私は予想だにしていなかったのです。まさか、あんなことになるなんて――
思わずミステリー小説風に書きたくなるできごとのひとつに「書いた原稿が保存直前で消える」という恐ろしい現象があります。
いい感じで書き連ねた文章、ああでもないこうでもないと試行錯誤を続け、こねくり回し、いろんな葛藤を経てカタチが見えてきたひとつの記事。
それが、なんともあっけなく消える瞬間があるのです。そう、あるのです。
二度と起こしたくない悲劇を教訓に、今回は「ライター仕事」でやっておきたいバックアップの方法をご紹介します。筆者の心境は、同じ轍は踏むな、俺の屍を超えていけ!です(詳細は語りません、心中お察しくださいませ)。
バックアップの重要性
バックアップ……してないわーというあなた、今すぐしてください。とにかくしてください。
記事が消えることは、あり得ます
人間だもの。ちょっとした拍子に全部消してしまうこと、マジであります。おまけにクセで「⌘+S」しちゃってるとき、本当にあります。消してからの、保存です。
自分を信じすぎていけません。あなたが思う以上に、人間はポンコツにできているんです。マジです。
「奈落の底ってこういうことね」といらない悟りが開けます
何時間もかけた記事、リサーチと推敲を重ねてできあがる寸前の文章が白紙に戻ると想像してください。膝から崩れ落ちます。労力が水の泡になります。
そんな経験、できれば人生で一度もしないほうがいいです。
悲劇がエグい
「何時間もかけた文章が無になる」というのは、もちろんキツいんですが、本当の地獄はその後です。文章がゼロになっても、納期は迫っているんですから。
もう一度同じ内容で書こうとしても「なんとなく」しか覚えていません。そんなに頭良くないんですよね、人間。
そして再び書いている最中に、何度も「なんで同じこと書いてるんだろう……」という悔しさと自分のアホさ加減に直面しなければならないんです。本当に、こんなにツラいことってありません。
文章をバックアップする方法
最悪の悲劇を起こさないために、筆者が行っているバックアップ方法をご紹介します。
どんな手段でもよいので、PCのデスクトップ以外にも文章を残すことがポイントです。
ライターのバックアップ方法1:クラウドツールを使う
GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートを使いましょう。自分の使いやすいテキストエディタで文章をある程度書いたら、そのままクラウドファイルにコピペすればOKです。
Googleドキュメントやスプレッドシートは「自動保存」なので、わざわざ「保存」しなくても消えないのが最高です。もし前に保存したい状態に戻りたかったら、すぐにそれが可能なのも嬉しいですね。ついつい保存を忘れがちなうっかりさんにはもってこい!
ライターのバックアップ方法2:メモにもコピペ(Macの場合)
もしあなたがMacを使っているなら、メモにもコピペしておきましょう。こちらはiPhoneやiPadからも見られるので、もしPCが故障しても安心です。まあ、Googleドキュメントやスプレッドシートもおなじなんですけどね。念のため。
ライターのバックアップ方法3:メールやLINEで送る
Macユーザーでない場合でも、自分宛てにGoogleメール(下書きでもOK)やLINEで文章を送る方法もあります。
テキストデータは写真や動画、音声と違って容量が少ないので、遠慮なく保存しできますよ。同じ文章をいくつかの場所に保存する、それを徹底してリスク回避しましょう。
クラウド保存の注意点
クラウドに保存するのは便利なのですが、必ずしも安心とは限りません。注意点を挙げてみます。
クラウド保存NGの場合もある
記事の性質やクライアントによっては、クラウドに記事や情報を保存するのがNGなケースもあります。
機密保持契約書(NDA)などを取り交わした場合は、必ず契約書を読み返して確認してください。心配な場合はクライアントに聞いてみるのがおすすめです。
自動保存に頼り切るのは危険
ネット状況が良くない場合だと、せっかく書いた文章が自動保存されていない場合もあります。なので、安心しきってはいけません。
また、ごく稀にですがGoogleドライブにアクセスできず、ファイルが開けないこともあります。
筆者はよく編集作業をすすめるためのフェイルをGoogleスプレッドシートで管理するのですが、数年前に締切直前でまったく使えなくなり、慌てたことがあります。
これは本当に稀なケースだと思いますが、なんでも100%信用するのは危険です。
まとめ
ライターは文字を書いてなんぼ。それが消えてしまっては、損失は計り知れません。防げるトラブルからは、全力で逃げ切りましょう!
もし「こんな方法あるよ」「これもおすすめ」というバックアップ方法があれば、ぜひ教えてくださいね。すぐ実行します。
ここまで読んでくれたあなた、本当にありがとうございます。大好きです!!!