「インパクトがある名前にしたい!」
ネーミングやキャッチコピーを依頼されるとき、「インパクト重視」のことがよくあります。第一印象から強烈で、一度聞いたら覚えてしまう。そんな名前は理想的ですよね。
では、インパクトがあるとは、どんなことでしょうか?インパクトがあるネーミングの代表に「ダジャレネーム」がありますが、その効果とはどんなものでしょうか?
今回は商品やサービス名の「インパクト」と、「ダジャレネーム」について掘り下げてみます。
「インパクトがある」名前とは「印象的で記憶に残る」こと
インパクト
(前略)②広告が消費者に与える強い印象(後略)
引用:『コンサイス カタカナ語事典 第4版』三省堂
ひと目見て脳に刺さる、忘れられない、強い印象を残すという意味になりそうです。もう少し「インパクトがある」を細分化してみましょう。
印象的である
インパクトがある=印象的である、とも言えそうです。では、どうしたら人は「印象的」だと感じるのでしょうか。
- 違和感がある
なにかが引っかかるけれど、すぐにわからないとき、ありますよね。さらっと読んでから「ん?」となる、二度見してしまうものは、印象的だといえるでしょう。畑の真ん中にキリンがいたら目立つ、ピンク色のポストがあったら二度見してしまうようなイメージです。例)日清焼きそばUFO→ やきそばとUFOってまったくの別ものだけど、どういうこと?
- 驚きがある
なにそれ!?という驚きがあり、試したくなる、手にとってみたくなるものは印象的です。普通では結びつかないものが一緒になっていたり、予想外の角度から攻めてきたり違和感があるとも似ていますが、驚きも大事な要素です。自分の想像の外にあるものは、気になってしまうのが人間ですね。例)変なホテル→ 普通は快適・おしゃれなどを売りにするのに「変」とは?ストレート過ぎるネーミングで気になる! - イメージできる
想像はできるけど詳しくわからない、あれこれイメージする余地があるものは印象的です。というのも、まったくわからない単語には強く惹かれないですよね。知っている単語だけど造語だったり、意味が分かる言葉同士が結びついたりしていると、なんとなくで想像しやすくなります。例)ぷっちょ→ ぷにぷにしてそう?どんなも食感か気になる
憶えやすくて頭に残る
もうひとつ、インパクトがある名前の特徴とえば「憶えやすい」こと。「なんとなく頭に残る名前」ってありますよね。では、記憶に残りやすい名前とはどんなものでしょうか。
- 知ってる単語の組み合わせ
すでに知ってる単語同士の組み合わせは、意味もわかりやすく憶えるの早いです。小林製薬のネーミング方式ですね。例)YAMAP(ヤマップ)→山+マップ 直感的に意味がわかる - 響きがいい
耳に残る、響きがよいという音も、記憶に残る重要な要素です。例)ちゅ〜る→ 商品と音の響きがマッチしていて、すぐに覚えられる。字面の「〜」も印象的 - 韻を踏んでいる
耳に残る、言いやすいと言えば「韻を踏む」というのも記憶に残りやすいきがします。例)クックパッド→ 前後に「ッ」が入っていて言いやすく、リズミカル。弾むような明るいイメージがある - 濁音、半濁音
濁音「゙」を付けるだけで、強そうな印象や一筋縄ではいかない感じ、サラリと流れず引っかかる響きになります。
反対に半濁音「゚」は可愛らしいPOPな印象ですが、こちらも弾むようなイメージで印象に残りやすい響きです。例)ZOZOTOWN→ 続々、ゾクゾクなどを連想させ、濁音がふたつ繋がることでインパクトが出ている
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記憶に残るネーミングのコツは「゙」濁点にあり │ サイト名・サービス名・会社名の決め方のヒント会社名、ブログ名、サービス名、屋号などなど、名前を付けるのって難しいですよね。覚えやすくてキャッチーで、しかも自分やサービスの特色が出るようなものなら最高。そこで濁点と半濁点の利用をおすすめします。
ダジャレネームが強い理由
インパクトのあるネーミングでよく使われるのが「ダジャレ」を取り入れたダジャレネームです。一見ふざけているようで、実はとても効率的かつ戦略的なダジャレネーム。なぜ広く使われるのでしょうか。
理由1:わかりやすい
二重の意味をもたせる(ダブルミーニング)ことが多く、わかりやすいのがダジャレネームの特徴。
理由2:説得力がある
「なるほど」「うまいな(ニヤリ)」と思わず納得していまい、記憶に残りやすくなります。
理由3:クスっとする
「それ、ダジャレじゃん!」とわかっていても、笑ってしまうんですよね。くだらないと思いつつ、しっかり頭に単語がインプットされてしまいます。
ダジャレネームの例
- 熱さまシート→ 熱冷まし+シート 見ただけで用途がわかる優れたダジャレネーム。さすが小林製薬
- 駅すぱあと→ 駅×エキスパート 電車関連の情報がすぐわかるんだろうなと、瞬時に想像できる
- ベジたべる→ ベジタブル+食べる 野菜を食べられるいいお菓子だよ、という意図がわかりやすい
- バンザイ山椒→ 万歳三唱+山椒 先日食べ、あまりにも山椒で驚いた商品。サラダなどに振りかけるとおいしくておすすめ。もしくは酒のつまみにどうぞ
ダジャレの派生「話し言葉」
口になじむ・するっと言える言葉として、「話し言葉をそのまま商品名にする」手法もあります。
- おーいお茶
- ごはんですよ
- ハンコください(古い)
上記は、日常生活で使われる言葉がそのまま商品名になっています。馴染みがあるからこそ、すぐに定着して浸透するんですよね。
まとめ
インパクトがある商品・サービス名の特徴や、なぜ憶えやすいのかを掘り下げてみました。ちょっとした遊びゴコロを入れると、楽しく親しみのある名前になりますね。ネーミングの参考になれば嬉しいです!
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ここまで読んでくれたあなた、好きです!ありがとうございました!!