です。
電話だけでお話をしていた方の取材に行くと「え、男性じゃないの?」と心底驚かれてしまい、こちらがびっくり。
また、メールだけのやりとりで初めて通話をしたクライアントさんにも
「……声、低いですよね?女性ですよね?」と念を押される始末です。
そんなことがあり、ふと声の「高い」「低い」はどう決まるのか?何がちがうのか?という疑問が起こったので、調べてみました。
声の高低を決める要素 1:身長
ファントの法則というものがあり、身長と声の基本周波数の高さは「反比例する」というのが明らかになっているそうです。
つまり、身長が高い人ほど声が低くて声帯が長く、背が低い人ほど声が高くて声帯が短いといいます。
たしかに子供は声が高いし、背の高い俳優さんには声の低い人も多い気がしますよね。小型犬は高い声で鳴くし、大型犬はそれに比べて低い声です。
しかし、筆者は身長153cmなので背は高くありません。
では、身長以外で「声を決める要素」とは、一体なんでしょうか?
声の高低を決める要素 2:顔などの作り
口やのどの構造、舌や歯、顔の形や骨の形・大きさと使い方で声は変わるようです。ですから、顔が似ている人は声が似ているといえるんですね。
「母親と顔が似ている」とよく言われる私ですが、たしかに母の声も低くて太い。
モノマネ芸人さんが顔まねをするのは、声をより近づけるためにも有効だったんです。
口や喉の容積が広いと、声が共鳴して低く聞こえる場合があるといいます。
試しに口をすぼめて喋ってみると、とても高い声が出てきますよね。
反対に、口の中を空洞にするようなイメージで大きくして声を出すと、低くなるのがわかるでしょう。
声の高低を決める要素 3:周囲の環境
声帯の長さが普通でも、周りの人の周波数によって変わってくるそうです。高音域を出したり低音域を出したり、どちらかに偏っていると、それが習慣化してしまいます。
周りにつられて高い声、もしくは低い声ばかり出していると、いつしかそれが染みついてしまうんですね。
声と体重の関係
ここまで調べてみて、ふと「声と体重」についての関係が気になりました。
声楽をやっている人って、ふくよかな人が多いような気がしませんか?
まったく未知の分野なので、本当に単なるイメージなんですが。体重と声には関係がありそうな気がして調べてみました。
結果、驚いたことに声と体重の関係性を根拠をもとに示す記述は見当たらなかったのです。
声量を出すため、声帯を支えるために筋肉を作るのは常識。
しかし、いい声を出すには太らなければいけない、痩せてると声が出ないという判断はできないそうです。
シンガー・村上リサさんの実体験をもとに書かれた「発声と体重」という記事がとてもおもしろかったので、紹介させていただきます。
発声と体重 〜私を例に〜│日本を元気にするシンガー 村上リサのブログ
村上さんは175cmで58kg~85kgまでを経験されたことのあるシンガー。
体重の増加や減少とともに体感した「声」の変化について、わかりやすく書かれています。
彼女曰く、体重が多いほうが「声は充実していた」ものの、コントロールが難しく感じたのだそうです。
女性の声は高い/低いどちらがいいのか?
ある日、家庭教師の営業電話でのエピソード。
もしもし、泥ぬです
泥ぬさんのお宅ですか?ご主人様でいらっしゃいますか?
ちがいます
○○さん(←兄の名前)でいらっしゃいますか?
ちがいます
弟さんでいらっしゃいますか?
ち・が・い・ま・す
では、お兄さんのお友達ですかぁ?
……なんでお兄ちゃんの友達が電話に出ると思った?
あまりの怒り(?)に無言で電話を切りました。
相手は最後まで「電話に出たのは女である」という発想には至らなかったのです。
そんなこと、ある?
こんなできごともあり、思春期のころの筆者は声が低いのを恥ずかしく思っていました。
しかし高校生の時、先生に言われた言葉で救われたんです。
「ヨーロッパでは、大人の女性は声を低く出すよう訓練するんですよ。日本では声の高い女性の方が可愛らしくて好まれることも多いですが、海外では落ち着きある女性のたしなみとして、大人の女性は声を低くするんです」
この言葉を聞いてから、声を気にするのはやめました。
低いものは仕方ない。低い方が妖しくてイイじゃないか!そう開き直ったのですね。
声は高い方がいい、低い方がいいなんて決められないもの。
どうしても声にコンプレックスがある方は、訓練で声の高さを変える方法もありますよ!
こちらの記事もどうぞ↓
ここまで読んでいただきありがとうございました!
【参考】
「声」は何でも知っている(全4回)│ほぼ日刊イトイ新聞
低い声・声の悩みとボイストレーニング│アートジャム
声も年齢とともに老化する?! しわがれ声の予防策とは?│i VoCE