パンは英語でブレッドだけど、じゃあ何語なの?【パン雑学】

あれはもう10数年前の話。
異国の地でふらふらしていた時、同じ宿に泊まっていた日本人男の発言でした。

泥&宿の人「どこいくのー?」

日本人男「Buy Pan!」(バイ・パン)
(意訳)パンを買いに!

一同「…………ぎゃははははー」

わかる。気持ちは痛いほどわかる。英語がまったく得意でない私には、もう驚くほど通じる。
むしろすがすがしい!

その日本人男はちょっとオモシロイ人で「ニイガタって北海道のどこ?」なんて発言しちゃうタイプなんです。だから別にいいんです。

けどね、パンは英語でブレッドだったような気がしないでもないんですが……。

パンはいったい何語なのか?

じゃあパンは日本語?そんなワケないだろうということで、なぜか「バイ・パン」を思い出してしまったので、パンについて調べてみました。

パンの語源はポルトガル語の「pão
paoの起源は、ラテン語の「Panis(パニス)」というのが一般的な説のようです。

日本のパンの歴史

16世紀、1543年の鉄砲伝来と共にパンはポルトガルから日本にやってきました。中国語以外の初めての外来語が「パン」だといわれています。

しかし、キリスト教が禁じられてからは長崎などの一部で、西洋人のために少しだけ作られていたのです。

1840年のアヘン戦争がきっかけで、パンは再び日本で注目されることになりました。携帯食にはお米よりパンが手軽で便利だと考えられ、軍学者・江川太郎左衛門が日本で初めてパンを大量生産したのです。

そして鎖国が終わり開国された日本で、パン作りが再開されました。

西洋文化が押し寄せる明治時代に入ると、パン文化も日本に浸透し始めます。明治2年、今でも営業を続ける「木村屋総本店」が開業。日本独自のパン、あんぱんが誕生し人気を集めました。

その後、第一次世界大戦ではパンがより世間に普及したものの、第二次世界大戦では原料不足などによりパンは作られなくなってしまったのです。

終戦後には、“欧米文化が豊かな文化”という風潮が生まれ、パンは日本の食卓に根付くようになりました。

そして現在、2011年度の総務省家計調査では1世帯当たりのパン購入金額が米を上回ったという結果が発表されたのです。

パンの豆知識

せっかくなので、ちょっとおもしろいパンのマメ知識・雑学をどうぞ。

■毎月12日はパンの日
これは、日本で初めて本格的にパンが製造されたのが4月12日だったからだそうです。
パンの日なんて、知りませんでした。

■バゲットの意味は棒・杖
フランス語です。
そ、そのままんじゃないですかー!

20150813

■コロネの意味は角笛・ホルン 
corneというイタリア語。
ぐるぐる巻いてるアレでも、巻貝でもなく角笛なんですね。

■ベーグルの意味は馬につけるあぶみ
ドイツ語のbuegel(ビューゲル)、あぶみの形をまねて作ったそうです。
馬のあぶみ……いわれてみれば、似てる?かも??

20150813abumi

■カルツォーネの意味はズボン・ストッキング・包む
calzoneはイタリア語。中世貴族のかぼちゃパンツみたいなお洋服が由来という説もあるようです。
たしかに見ためがそう見えなくもないですよね。

■ピタパンのピタの意味はパン
ピタの語源は定かではありませんが、ギリシャ語のパン・パイなどを表わす「ピタ」というのが有力な説。
ということは……意味は、パンパン
英語ではピタパンをポケットブレッドと呼びます。

ちなみに、以前訪れたパン屋さんのアンパンマンパンの中身はチョコとクリームの2種類しかなく、肝心のあんこ入りアンパンマンパンは売られていませんでした。寂しい。

 

そんなこんなで、パンについての雑学・豆知識をお届けしてみました。
ブレッドよりもパンのほうが、なんとなく明るい響きでいいですよねー。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます!
それでは、また。泥ぬマコでしたー。

参考
パンの歴史(日本)│おいしいパン.net
パンの歴史│パンのはなし
パンのまめちしき│Pasco
社名・ブランドについて│Pasco
パンの購入金額初めて米を上回る│全国農業新聞
カルツォーネ(伊Calzone)│フレンチとイタリアン
食材が彩るサンドイッチの世界│PAN POTA

 

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