引用と転載、どちらも第三者のものを扱うという点は共通しています。
しかし、ふたつは似て非なるもの。扱いを間違えると大きなトラブルになる可能性もあります。
キュレーションメディアの問題も大々的になってきた今、基本的な転載と引用の違いをしっかり覚えておきましょう。
引用と転載の違い
引用と転載、大きく違うのは「許可を取らずに使用してよいかどうか」ということです。(引用についての詳細はこちら)
引用か転載か迷ったときに注目したいのは、「引用は自分の文章が主で、引用部分はあくまで補佐的なもの」という点。
記事の中でちょっと紹介したいという場合はOKですが、長く大量に自分の文章よりも多く紹介したいという場合はNGで、引用条件にあてはまりません。
引用と転載の大きな違いは、著作者の許可が必要か不要か
引用→許可が不要 |
決め手は
・(引用もしくは転載で)掲載する文章の長さ
・自分の文章に対して引用もしくは転載する文章の量
となる場合が多いでしょう。
とはいえ、文字数や割合のパーセンテージが決まっているわけではありません。
筆者は法律などの引用を除き、自分の文章の数%にとどめるようにしています。
この分量だと転載扱いかな……?
と心配な場合は、迷わず相手に許可を取りましょう。相手に掲載許可を出してもらえば問題ありません。
相手がブログをやっている人、商売をしている人ならば「紹介してくれてありがとう!」と感謝されるかもしれませんね。
webに同じ記事がふたつあっても問題はないのか?
もしも「あなたの記事を転載しませんか?」と言われたらどうしますか?
例えば誰もが知っているような有名サイトに転載されることは、サイトやあなた自身の知名度を上げるのに役立つでしょう。
しかし、少し注意が必要です。
もしもweb記事を全文転載した場合
・元記事の検索順位が下がる、圏外になる
・スパムサイト認定される
・削除される
という可能性があります。
web記事の場合、転載先が人気サイトなら、検索結果はオリジナル記事より転載記事の方が上位になる可能性はとても高いでしょう。
コピペサイトなど悪質なものでなけば、すぐに削除されるという心配はあまりないかもしれませんが、SEOを意識した記事を書いている方は気を付けたほうがいいかも。
ここら辺は調べている途中なので、有力な情報があれば追記します。
詳しい方がいたら、ぜひ教えてください!
実際に大手サイトに転載して様子を見ている方の記事がとても参考になりました。
[bc url=”http://www.gootami.com/archives/7659″]
画像は引用できない?
ここまで文章についてのお話をしましたが、画像はどうなんでしょうか?
ひとくちに画像といっても、グラフ・図から写真・イラスト・絵画と種類はたくさん。
とくに写真は写っている人物・車・ものなどによっても様々な権利が絡んでくるので、実にややこしいんです。
一般的にグラフや図は著作物にはなりません。
「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(著作権法第2条第1項)
グラフや図を引用の条件を満たした場合なら、使用しても著作権侵害にならないケースがほとんどでしょう。
けれど、図や表にオリジナルのイラストが使われていたり、写真加工した切り抜き画像があしらったりしてある場合は「著作物」になる可能性もあります。
どうしても使いたいならやっぱり許可をとるのが一番安全です。使われた側の気分を害すこともなく、だれも嫌な思いをしなくてすみますし、クレームもありません。
著作権のある画像は、基本的に引用掲載はNGです。
特に画像が作品になっているような写真や創作物は絶対ダメ!
厳密にいうと「引用の条件を満たせば画像も引用可能」という見解は数多く見られますが……私は画像(図・グラフ含む)の引用は恐ろしすぎて絶対にしません。
アマゾンのリンクや、記事の紹介をするときに使うくらいでしょうか。
第三者が作った画像を使うのは転載ですから、著作者の許可が必要です。
フリー素材サイト以外の画像を無断で自分のサイトに貼るのはやめましょう。
無断転載禁止と書いてなくてもダメです。
様々なサイトで、よく漫画の1コマを掲載しているものがありますが、あれも法律的にはNGだと思います。
以前編集プロダクションに勤めていたときは、それぞれの出版社に「●●という漫画の●ページの●コマ目を使いたい」という旨を申請し、許可が下りてはじめて紙面に掲載。という流れでした。
余談ですが……絶対に覚えておきたいのは、ジャニ●ズとディ●ニーは何があってもダメという鉄則です。
週刊誌の表紙でもジャニ●ズはシルエットになってますよね?
私がエロ本で仕事をしていたころは、ゴミ箱の柄である「ミッ●ー」やモデルさんの私物で写真に写ってしまった「ドナ●ド」にモザイクを入れていましたよ。
というわけで、引用と転載について、基本的なことをまとめてみました。
この記事がお役に立ったら嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
それでは、また。泥ぬマコでしたー。
↓こちらの記事もぜひどうぞ
[bc url=”https://doronumako.com/post-299″]
【参考】
文化庁│著作物が自由に使える場合
みんなの著検│無断引用はOKだけど無断転載はNG?~3分で分かる引用と転載の違い
日本図書出版協会│引用と転載について
まさかの自分が犯罪者に!? 盗用にならないための引用と転載の区別と使い方│livedoor NEWS
引用と転載の違い│毎日まんがニュース
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