奄美限定!? 0円からお金を生み出す秘密ワザ ~その1:ハブ捕り~
シマには仕事がない?いやいや、仕事がなくても稼ぐ方法はあるんです!
元手をかけずお金を儲ける“奄美大島ならでは”の方法とは?
シリーズ第1回目は、島人にとって長らく恐れる存在だった毒蛇、ハブを捕獲する『ハブ捕り』。
昔は“ハブハンター”を専業として生活していた人もいたほど盛んにおこなわれていたそうです。
現在の状況や報酬額など、ハブ捕りについてご紹介しましょう。
『ハブ捕り』グッズはスーパーで購入可能
ハブは咬まれると命を奪われかねないほどの猛毒を持つヘビ。草むらや畑にひそむハブの恐怖から人々の暮らしを守ることを目的に、ハブが生息する奄美大島と徳之島ではハブの買取を行っています。
現在都市部の名瀬では見かける機会が少なくなったものの、名瀬以外の地域ではまだまだ頻繁にみかけます。道路の真ん中に縄が落ちていると思いきや……ハブだった!という具合に、轢かれている姿も珍しくありません。
だからこそ、草むらやキビ畑には入らない、木の上にも気を付ける、道の真ん中を歩く、夜は懐中電灯をつけるなどなど、ハブに噛まれないための行動も島人に身に付いているのです。
また、ハブを入れておくための「ハブ箱」や捕獲するための「ハブ棒」を車に常備する島人も多数。ハブ捕獲グッズは奄美のスーパーなどで購入可能ですよ。手作りする人も多いようですね。
激レア情報誌「ハブダス」に学ぶ!去年のハブ買い上げ数は2万6千匹
奄美市では年に1回、HUBDAS(ハブダス)というハブの情報誌が配られます。
前年度のハブ咬傷者数と買い上げ数、ハブ対策やハブ注意ポスターの優秀作品などが紹介されており、真面目でマニアックで勉強になる情報誌(無料)です。
ハブダス2015によると、平成26年のハブ買い上げ数は約2万6000匹!全盛期だった平成23年頃には、なんと4万匹近いハブが買い上げされました。
奄美大島の島民は約4万3000人。対して、捕らえたハブが約4万匹……。そこまでたくさんハブがいるなんて、驚きです。島民より数が多いかも!?
役所に持ち込まれるハブの数が最も多くなるのは6月で、とくに週明けには1日30~50匹にも及ぶハブを買い上げるそうです。想像するだけでぞわぞわしますねぇ。
現在、ハブ1匹につき買い上げ額は3,000円。最高値の時は1匹につき5,000円ものお金がもらえたそうです!
そのため専業でハブ捕りを行う人も多く、捕獲する人と買い上げ額がどんどん増えて……買い上げる資金が足りなくなり、結局3,000円まで値下がりしてしまったんだとか。
役所のハブ担当さんに話を聞くと、「3,000円になってからは、売りに来る人もだいぶ減った」といいます。
リアルホラー!?役所の裏にはハブ小屋がある
ハブは夜行性なので、ハブ捕りも夜中に行われる場合が多いです。にょろにょろと道に出てきたハブを棒の先についた金具に引っ掛け捕獲するんですね。
ハブ捕りする島人は、ハブの通り道を知っています。ハブ捕りしない人でも「そこはハブの通り道だから夜は危ない!」なんて教えてくれるんです。
何の知識もない素人が闇雲にハブを待っていても、捕まえられる可能性は少ないでしょう。
捕獲したハブはハブ箱に入れ役所に持ち込みます。「生きハブ提供申請書」に記入し、ハンコを押してハブを渡します。
今回は奄美市笠利総合支所の担当者さんに、ハブを入れておく「ハブ小屋」を見せていただきました。
ひえーーーーーーーー!
ぞわぞわが止まりませんっ。
ハブさん、にょろにょろしてます。目が赤く光っておられます。なんだかわからないけど、とにかくごめんなさい。すみません。
小刻みに震えながらシャッターを押す筆者に、ハブ担当の方からひとこと。
「上、開けた方が写真撮りやすいだろ」
ですってーーーーーーーーーーー!?
ありがたいような、ありがたくないような……複雑な乙女心。
厳重にカギを閉められた扉を開くと
ぎゃーーーーーーーー!
網もガラスもナシに見るハブの迫力。しかもいっぱい。
どうしようどうしよう、チビりそう。
「ハブはね、持ち込んでココに入れる時に咬まれる人も多いんだよ」
なーーんてね、さらっと言ってくれちゃってるけどね、いま、フタ開いてますよね?
恐ろしいこと言わないでぇぇぇーーーーー!
と、心で絶叫しながらも写真をパチリ。
▼閲覧注意
おおお忙しところ、ありがとうございました!
担当者さんになんとかお礼を告げ、足早に退散です。
素人のハブ捕りは命取り!まずは師匠を見つけるべし
ハブ捕り、あなたも挑戦してみたくなりましたか?
ただし、いきなり素人が道具だけ揃えてもハブは捕れません。役所の方も話しておりましたが、ハブに咬まれたら死者も出るほど危険です。
ハブダスにも”ハブの毒は失血毒で咬まれると激痛と腫れが広がり、筋肉が溶かされて、ひどい場合は死亡することがあります”との記載がありました。シマの人は小さいころからハブの恐ろしさ、毒、そして生態を熟知しているからこそ捕獲できるんですね。そして万が一に備え、携帯用ハブ毒吸出し器を常備して対策しているようです。
また、奄美の生態系の頂点に立つハブは、その恐ろしさゆえに森への不要な侵入や開発を防いだとも。
世界自然遺産登録候補地となるほど豊かな自然の維持に、ハブは一役かっているのですね。
良くも悪くも、島の暮らしには切っても切り離せないハブの存在。
どうしても「ハブ捕り」に興味があるのなら、ハブのことをきちんと理解したうえで、ハブを熟知したシマのハブハンターと共に捕獲に行きましょう。師匠のもとで修行ののち、独り立ちできれば……あなたも凄腕のハブハンター・ハブ捕り名人になれるかも!?
【協力】
奄美市笠利総合支所
【参考】
HUBDAS 2012・HUBDAS 2015│奄美市ハブ対策推進協議会
鹿児島県/ハブ情報
https://www.pref.kagoshima.jp/aq04/chiiki/oshima/kurashi/habu-joho.html
ライター:泥ぬ マコ(どろぬ・まこ)
フリーランスのライター・編集者。
取材・記事作成・編集の他にも企画・構成・LP作成などWEBや紙媒体で仕事しています。
泥ぬマコ運営ブログ→泥ろぐ http://doronumako.com/
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Posted by ジョブセンバ編集部 at 16:14
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