文字単価1円未満の仕事をするメリット・デメリット

文字単価1円未満の仕事をするメリット・デメリット
現役の主婦フリーライターである泥ぬマコさんによる、フリーランス・フリーライター向けノウハウコンテンツ。ご自身の実体験を元に語られる、フリーランサーとして生き抜く術を紹介していただきます。連載第5回は、文字単価の低い仕事を手掛けるメリットとデメリットです。
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単価が安い仕事は、ただの使い捨て? 実体験をもとにお話しします。

安い単価で仕事する意味ってあるの? そう思う人は多いでしょう。実際、ちょっとこれは安すぎるだろ……と怒りを感じる案件も多数あります。しかし、その案件を引き受ける人もいるのです。

今回は、賛否両論わかれる単価1円未満の案件にスポットを当て、安い単価で記事を受けるメリットとデメリットを紹介します。

お金だけじゃない価値がある!? メリットとは?

いくら安くても仕事は仕事。「経験として認めない」などと言われてしまう場合もありますが、実際に作業した事実は変わりません。安い単価でも得られることとは、一体なんでしょうか?

メリット1:仕事の進め方やマナーが覚えられる

ライター仕事が初めての人は、ネットを使った仕事の流れ、やりとりのマナーなどを覚えられます。

WEBライティングとはどういうものか? どんなことに使う記事なのか? 何にポイントを置いて作成するのか? などなど、基本的なことが身に付きますから、その後のライティングでの不安が少なくなるでしょう。

メリット2:効率よい作業スタイルを身に付けられる

単価が安い仕事の場合、数をこなすことが多くなります。同じような作業を続けるうち、効率のよい検索の仕方、記事作成の手順、ミスを少なくするコツなどを習得できるでしょう。

作業スピードが速いというのは、ライターにとってもとても大きな武器となります。極めていけば、報酬単価も上がり、作業量もアップして、大幅な収入増につながるかもしれませんね。

メリット3:文章作成、WEBライティングの基礎がしっかりする

WEBライティングには様々なルールがあります。たくさんの記事を作成するうち、書き方の基礎ができあがるでしょう。

読みやすい記事を書くのに必要なのは、センスよりも慣れと言えるかもしれません。たくさんの記事を作成した分だけ、それはあなたのスキルとして体に染みこむのです。

とくに校正原稿をフィードバックしてくれる案件の場合、ライターとしての大きな成長につながります。戻し原稿をしっかりと読み込み、注意して書くよう意識すれば、着実にライティングの腕は上がるでしょう。

メリット4:少なからず報酬が得られる

同じ文章を書くなら、好きなことを書けるブログがいい。という選択をする人もいるでしょう。しかし一部の人を除き、素人が急にブログで稼ぎを出すのは厳しいですよね。

その点、単価がいかに安かろうと仕事は仕事。報酬をもらえるのがメリットです。お金を手にできるかできないか、この差はとても大きく、モチベーションにも直結しています。

メリット5:知識が深まる

記事内容は何であれ、作成記事の分野に詳しくなります。それは興味のあった内容かもしれないし、今までは考えたこともなかった内容かもしれません。

意外な発見があったり、おもしろい豆知識を見つけたり。案外楽しい驚きが隠されていますよ。

お金以外にも悪影響がある!? デメリット

単価の安い仕事は、やはりツライと感じる時もあります。どんなところがデメリットなのか、見てみましょう。

デメリット1:時給換算すると割に合わないと感じてしまう

とくに仕事を始めたばかりのころ。1記事作成するのに何時間もかかり、時給にしたら数十円だった……そんな経験をすることになるでしょう。

「こんなにがんばったのにこれだけ?」そう考えると、とても続けていけない! そう感じて止めてしまう人も多いです。少し慣れてくれば効率よくできるようになるのですが、そこまで到達するまでは厳しい道のり。覚悟がないと続けられません。

デメリット2:書きたい内容だけ書けばよいわけではない

記事によっては、不本意な内容だったり納得いかないことが出てきたりするでしょう。また、自分の主義主張を書けると思って応募したのに、意見を挟む余地がなく窮屈・退屈だと感じる人もいるようです。

デメリット3:ひたすらネットで調べる・指示が細かい場合が多い

細かい指示や決まりがある場合が多いのが単価の低い案件の特徴。マニュアル通りの進めるのが得意な人には向いてますが、自由に書きたい人には窮屈に感じるでしょう。

また、基本的にネットからの情報で記事を作成しますから、パソコンとにらめっこ状態になります。パソコン作業が好きでない人には、とてもツライ時間になりそうです。

フリーライターが単価の低い仕事をするメリット・デメリットのまとめ

単価の安い案件のメリット・デメリットをそれぞれ挙げてみました。報酬が安いとモチベーションは下がってしまいます。しかしその分、未経験の人でも挑戦できる入口が広がったように感じます。

単価の安い案件というのは、もともとなかったものなんです。今までは社内で書いていたところを、クラウドソーシングというシステムができたことで、社外の人にお願いするケースが増えてきました。

これまではお金が発生しなかったものが、仕事として成立し流通するようになったという側面があるんですね。

何もしなければライターにはなれません。どんな方法をとるのか決まりはありませんが、ライターへのひとつの道として、安い案件でも挑戦する価値はあると思います。

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